良質な国産牛脂から作る肌が喜ぶ手作り石けんの秘話

徳岡商会の創業は明治34年。
始まりは、食用牛骨や豚骨を原料にした有機肥料の製造でした。
その製造過程でできるのが、牛脂や豚脂です。
牛脂の卸先の一つが昭和30年代、同じ荒川区町屋で創業した石けん工場だったのです。

後継のいない石けん工場の社長と石けん愛用者の声から生まれた石けん

卸先としてお付き合いがある石けん工場の石けんは職人さんが丁寧に作る、昔ながらの釜焚き製法によるものでした。
平成も半ば頃になると高齢になった社長さんは、後継者もいなかったため商売を畳むことに・・
しかし、
「この石けんがなくなったら私たちは困るんです。」
というお肌が弱く荒れやすいお客様からの声。その他にも愛用者の声がたくさん届きました。

製法が同じでも牛脂の質が違ってはダメだったのです

石けん工場の社長さんは、同業者へ製造を託したのですが主原料の牛脂が徳岡商会の牛脂ではなかったため、昔からの愛用者には「今までの石けんとは違う」と言われてしまいました。
そして石けん工場の社長さんから、自然素材にこだわって商品作りをしている徳岡商会に石けんを作ってみないか?とオファーがきたのです。

これなら!と思える石けんが完成するまで約2年かかりました。

「いい原料を作っているのだから、いっそ石けんも作ってみてはどうか?自然素材へのこだわり、物作りの考え方は同じなのだから。できるまで私が通って教えるよ。」

こうして徳岡商会の手作り石けんプロジェクトが始まったのです。
職人気質の石けん工場の社長さんは多くを語らず、、見て学ぶ日々。
来る日も来る日も試行錯誤の毎日。
石けんの質感や状態の加減がやっと分かるまで2年ほどかかりました。
そしてついに、この徳岡さんの手作り石けんが完成したのです。

今でも大量生産はできませんが丁寧に自社工場で昔ながらの釜炊き製法で作っています。